↑作品名「緑の草原と雲」
すがすがしい風が吹いてきそうなこの絵。 なんと、絵筆を手ではなく口で持って描いた作品なのです。 作者のアレクサンドル・イワノフ氏は、30年ほど前脊椎に損傷を受け、 全身のほとんどがマヒ状態に。 その後、たゆまぬ努力を重ね、口で絵を描くことをはじめました。 苦しい状況でも希望を失わず、上の油彩画のように あたたかで優しく、そして明るい絵を精力的に発表し続けています。
アレクサンドル・イワノフ氏。ベラルーシ在住の画家 上の「緑の草原と雲」をはじめ、彼の作品は写真のように描かれています イワノフさんはじめ、手などに重いハンディキャップを背負った人たちが 口や足を使って描いた絵画が今月末、日本生命札幌ビル地下1階のアトリウムに 展示され、無料で鑑賞することができます。
【絵画展 口と足で表現する世界の芸術家たち】 会期:2月24日(金)〜26日(日) 10:00〜18:00 会場:日本生命ビル 地下1階アトリウム(札幌市中央区北3条西4丁目1-1) 入場料:無料 (展示会に関する詳細やスケジュールなどは http://www.meltec.co.jp/galleryで。 また、協賛の「足と口で描く芸術家協会」のHPでは、作者や作品に関しての情報が見られます。http://www.mfpa.co.jp/index.html)
油彩のほか、シルクスクリーンやアクリルなどで描かれた作品を40点ほど展示予定。 イワノフさんの住むベラルーシや、南アフリカ、日本を含め 16カ国の画家が参加しています。 どの絵もクオリティが高く不自由な中で描いたとは思えない、 力強さと優しさが感じられます。 作品の横に添えられたプロフィールで、作者の乗り越えてきた道の険しさを知れば 絵から受ける感動もさらに深まるというもの。
↑岡山県の牧野文幸氏が描いた「猫」(油彩画)や ↓大阪府の森田真千子氏「四季の語らい」(シルクスクリーン)なども展示の予定。 どれも生き生きと、細部まで描きこまれた作品ばかり この絵画展は、1992年に始まり200回以上も開催。 絵の美しさもさることながら、作品を通して多くの人に、 困難を乗り越えひたむきに生きることの素晴らしさを伝えています。 札幌駅のほど近く、天候にも左右されない地下での開催ですので お近くに用事のある方はぜひぜひ立ち寄って、作品に触れていただけたらと思います。
(みさと) |