「わっか」に次ぐ弊社女性トシかさ、丙午生まれのひろみです(笑)。長かった残暑がようやく去り、駆け足で秋が深まります。弊社すぐそばの中島公園でも、間もなく美しい紅葉が見られそうです。
私が大好きなお店のひとつ、札幌・地下鉄麻生駅そばの「ギャラリーカフェぶら里」では今「ぶら里秋の芸術祭“一人ひとりの私展”」を開催中です。NPO法人運営の「工房ぶら里」に通う皆さんが心を込めて作った作品のほか、布や器、アクセサリー、絵手紙などプロの作家さんたちの「これぞ!」という力作が展示され、いつもとはちょっぴり違った表情の「ぶら里」になっています。
カフェスペースではホットコーヒーが250円(おかわりは150円)と、とってもお得。ひじきや野菜、ヘルシーな素材をたっぷり使ったホットサンドや、やさしいお味のおうどん、心もほっこり温まるぜんざいなども用意され、ついつい長居しちゃいます。スタッフの皆さんの親切さやアットホームさも本当にうれしい。ぜひお気軽に、ぶらりと出かけてみてください!
これは平常時(?)の「ぶら里」店内。芸術祭開催中はまた違った雰囲気ですよ
JR北海道さんと弊社とのコラボ企画「JR学園都市線オール電車化記念」で作っていただいた特別メニュー、「うどんとかやくおにぎりセット」650円。毎日食べたくなるやさしいお味です。食後のコーヒー、紅茶は150円
●ぶら里● 札幌市北区麻生町3丁目9-8 電話:011・717・1680 営業時間:10:00〜18:00 定休日:月曜 ※「ぶら里秋の芸術祭“一人ひとりの私展”」は10月2〜14日まで。
(ひろみ)
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不思議なことに(?)、私はこれまでの人生で一度も「ワタナベさん」という方からイヤな思いをさせられたことがありません! いつもは「どんな方だろう」とドキドキしながらうかがう取材ですが、取材先の担当者さんが「渡辺さん」だと分かっている時には、密かにかなり安心した気持ちでドアを開けています。
9月25日に発売になった「おいしい秋、見つけた。ニセコ・洞爺・伊達・室蘭」の号では、洞爺のページで「渡辺豆腐店」さんにおじゃましました(HO Vol.60 P.37)。
この取材がまあ…(涙)。作業風景の撮影をさせてほしいと無理にお願いし、(にもかかわらず他店の取材時間との関係で)本来11時ごろに行う「揚げ」の作業を12時ごろに遅らせていただきその頃にうかがうようことになっていたのですが、当日、悪天候もあって1件目から取材予定が狂い(言い訳です…)、12時にもまったく間に合わなくなってしまったのです。
お電話をしたところ、優しく柔らかな声の奥さんが「朝からそのつもりで準備していたので、できれば今日来ていただけると助かります。12時半くらいまでなら待てますよ」と言ってくださったのですが、12時半にもまるで間に合いそうになく、翌朝7時の豆腐作りの仕上げ作業時間に取材を変えていただきました。
ところがです。翌朝、ネット地図を鵜呑みにしたバチがあたってまさかの迷子!(これも言い訳…) お店に着いた時にはとっくに7時を回っていました。お店に入ると奥さんが困り切ったお顔で「お父さん、お怒りで…」と。
追い返されることを覚悟しながら作業場に入り挨拶すると、ご主人は最初何かおっしゃろうとしたのですが口ごもってやめ、ニコッと笑顔になり「で、何から聞きたいの」と言ってくださったのです。その時のありがたかったこと…。逆に頭の中が真っ白になり、何を聞きたかったのやら分からなくなりちんぷんかんぷんな質問を連発してしまいましたが、ご主人はひとつひとつ丁寧に答えてくれました。
お話を聞きながら思い出したのは、子どものころ家の向かいにあった豆腐屋さんのおばあちゃんの、ふやけたように白く大きくなった右手。いつも冷たい水に手を浸けて作業をするからそうなるのでしょうね。柔らかなやさしい手で、お豆腐とお釣りを渡してくれましたっけ。こちらのご主人の手も、同じように大きな手でした。
帰り際、お豆腐を持たせてくれ「豆腐は温度で食感が変わります。今、8℃の水槽から出した時の味・食感と、受け取っ本当にて手の熱で10℃になった時、家に着いた時、味噌汁や鍋にして温めた時の味・食感は全部違います。一度温まったものは8℃の時の味には二度と戻りません。できれば今一口食べてみて、そして帰ったら半分は冷やで、半分は温めて食べてみてほしいんです」と教えてくれました。
…にもかかわらず。結局、誌面の都合で渡辺豆腐店は1/2Pというほんの小さなスペースに。あんなにご迷惑をかけ通して撮らせていただいた作業風景の写真を1枚も使えていないというこの事態。仕事をしていて、もう一番泣きたくなる瞬間です。
渡辺さんのお豆腐は本当に本当においしい! 味がしっかりあって温度によって違うふんわり感、ぎゅっと感、甘みが登場します。そしてお豆腐と同じく絶品なのが「お揚げ」。お味噌汁に入れたらお豆腐からもお揚げからも、とてつもなくおいしいだしがあふれだし、普段あまりお味噌汁を飲まない子ども達もおかわりしていました。奥さんに教わった通り、小揚げを半分に切って中に長ネギと納豆を詰めて焼いたらこれまた驚くほどのおいしさで、長ネギ嫌いの下の子に私の分もとられてしまったくらい。(さらにワタシ的には、水をまったくこぼさせないあの包み方、あれもまたすごい技術だと密かに感心しています)
営業時間は朝7時からですが、6時ごろには常連さんが訪れるので店は開けているそうです。朝食に間に合うように、なのでしょうね。そのほか伊達や室蘭付近の方が、早朝、ニセコや真狩方面に水を汲みに行く途中に寄ることも多いのだそう。年配のお客さんも多く、雪の降り始めに必ず来店し「今年はこれで最後。来年、春になったらまた来ますね」と挨拶していく方もいるそうです。
まもなく美しい紅葉に彩られる洞爺湖。北岸から眺める景色もいいものですよ。お出かけの際は渡辺豆腐店に寄ってみてください、できればクーラーボックスと保冷剤持参で!
渡辺さんの奥さんがくださった、それはそれはあったかいお便り。生粋の「職人」であるご主人を心から尊敬して常に立て、大切にしているのが本当によく分かる素晴らしいお人柄です。私も少しはオットを大事にしなきゃあと猛反省したものの…。思っただけで実行に移せず。とほほ。そうだ、今日くらいは発泡酒でなくビールを買って帰ろう(…で、うっかり自分が飲んじゃったりして^^;)。
●渡辺豆腐店● 壮瞥町仲洞爺15 営業時間:7:00〜14:00(売切れ次第閉店) ※洞爺湖をぐるっと回る道沿いにあり、決して迷うような場所ではありません。
(ひろみ)
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「アートのある日常を。街中にアートが溢れ、気軽に楽しめる環境づくりを目指します。展示情報、参加ギャラリーや作家、店舗からの情報も発信します。札幌から展開中。参加店・サポーターも募集中です!」
…というのは Clark Gallery+SHIFT さんが展開する「まちなかアートプロジェクト」のコンセプト。 (※詳細はこちら:http://www.machinakaart.com/sapporo/exhibition/) Clark Gallery+SHIFT さんは円山にあるギャラリーで、今朝初めて伺いましたが、森のような、宇宙のような、隠れ家のような、とても素敵な空間に、とても素敵な作品を展示しています。「ギャラリーはどうも敷居が高い気がして入りにくくて…」なんて心配はご無用です。素敵なスタッフさん達が気さくに出迎えてくれますから。
さて、PIVOT5階のカフェ・フェリーチェではまちなかアートプロジェクトの一環として「新矢千里展」が行われています。
壁に飾られた作品だけでなく、クッション、フェルト製のフラワーも、すべて新矢千里さんことKINPROさんの作品。KINPROさんらしく「自然から創造したモチーフ」と、フェリーチェさんの洗練された落ち着きのある雰囲気とがマッチして、居心地いいことこの上ありません。
クッションカバーとフラワーは販売も行っています。(ステンシルクッションカバー2625円・Flowes1575円。1つ1つ、心のこもった手作りですよ!
ところで、フェリーチェさんの名物といえば「とろふわ卵のキーマオムカレー」と素敵なラテアートがほどこされた「カプチーノ」。ラテアートはちょっぴりワイルドながら「かわいいもの大好き」とおっしゃるキュートな店長さんの作品だそうです。こちらも楽しみですねー。近いうちにまたおじゃまします♪
●新矢千里展 会期:2012年8月1日〜10月31日 会場:カフェ フェリーチェ 住所:札幌市中央区南2条西4丁目 PIVOT5階 営業時間:10:00〜20:00 定休日:PIVOT休館日に準ずる TEL:011・281・8787 http://www.clarkgallery.jp/exhibition/chisato-shinya-exhibition/
●Clark Gallery + SHIFT (クラークギャラリー プラス シフト) 住所:札幌市中央区北1条西28丁目2-5 CAI 営業時間:平日 10:00〜18:00 ※上記以外の時間についてはお問い合わせください。 TEL:011・213・8222 http://www.clarkgallery.jp/ http://twitter.com/clarkgallery
(ひろみ)
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昨年に続き「十勝」を特集したHOが、間もなく発売されます。帯広をはじめ十勝16町2村のおいしいものや見どころを集めたアツい一冊、これから秋に向けてのお出かけに、ぜひ参考にしていただけたらうれしいです。
今回、私が主に担当したのは帯広の歴史のページ。駅前再開発がなされ、きれいに整った印象の強い帯広駅前ですが、よくみれば「昭和の面影を残す建物」や「近代的な建物だけれど実は戦前から続く老舗」もたくさんあります。
古い写真・地図をそろえるため、帯広百年記念館および帯広市図書館の皆さんには、大変お世話になりました。花火大会直前、お祭り真っ最中のお忙しいときに、アポも取らずに突撃で何度も押し掛けてご迷惑をおかけしてしまったのにあんなに親切にしていただき、どんなに感謝しても足りません。
百年記念館では、誌面でも紹介したアマチュア写真家・荘田喜與志さんの写真を膨大に所蔵しており「昭和●●年ごろの、どこどこの写真がほしい」と言うと、まるで人間コンピューターのような副館長さんが「それならここに…」と、ささっと出してくれました。私が生まれる数年前〜10年前、帯広駅前はこんな風景だったのですね。
また誌面では紹介できませんでしたが、昭和30年代、現在の道新(西4条南9丁目)付近では朝市が立っていたとか、昭和38年には十勝川でモトクロスの大会が行われていたとか、荘田先生の写真は本当に幅広く興味深いものばかりでした。
さらに今回の取材で感激したのはふじもり食堂、藤丸、文盛堂、カラサワ靴店…等々、取材に協力してくださった老舗の皆さんが、とにかく親切でアットホームで温かかったこと。帯広が大好きになりました。ウワサに聞いていた「リスに注意」の看板も見られたし、朝4時から取材にうかがった帯広畜産大学では可愛いエゾリス君がお見送りをしてくれました。
余談ですが、締め切り後の日曜日「インデアンのカレー食べたい! リス見たい!」と子どもたちにせがまれて帯広を訪れたところ、音更町の住宅街で、道路に飛び出してきたリスをもうちょっとで轢いてしまいそうになりました(後ろの車に追突されなかったのが不思議なくらい)。「リスに注意」の看板はダテではありません。町内ではくれぐれもゆっくり、注意しながら走りましょう〜。
ちなみに、十勝で私が一番好きな場所はここ。鹿追町の扇ヶ原展望台と然別湖です。取材で滞在中、少々早めに宿を出て寄り道しちゃいました。編集長にはもちろんナイショです♪
(ひろみ)
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北海道も夏本番。先週末は、増毛町・弁天土日市場(海栄中央二輪)の齊藤社長に「歩古丹小学校跡」を見に連れて行っていただきました(弁天土日市場→HO57「島ガール、海岸マニア、沢オヤジ」P65ご参照くださいませ)。
マリーナ内には北海道警察の船がいて、ライフジャケットを着けていないと即捕まってしまうそうです。車に乗るならシートベルト、船に乗るならライフジャケット、なのですね!
出港し、増毛市街地を過ぎてすぐの風景です。国道231号の走る海岸線は、こんなふうに崩れやすいもろい地質なんですね。昭和の終わりまで道が造れず、陸の孤島だったというのも理解できます。
ここにはいくつか洞窟があり、中の1つは「義経洞窟」と呼ばれているそうです。道内には120もの「義経にちなんだ場所」があると聞きましたが。こんなところにもその1つがあるのですね。
ここは日方泊トンネルの北側(増毛町より)。歩古丹小学校は明治25年11月1日開校、昭和46年3月31日閉校で、今、廃墟となっている建物は昭和40年に建てられた新校舎のようです。平成4年に国道の新ルートができ集落に降りる道がなくなってからは、船でしか近寄れないそうですが、以前はここにニシン漁を行う集落があり、40人ほどの生徒が在籍していたとか。その頃も主な交通は船によっていたようですが。「すぐ下は崖でねえか。運動会どうしてたのかね?」「100m走なんてやる場所ないべさ」「やっぱ競争は泳ぎでね? 走るんでなくさ」と齊藤さんと船仲間さんたち。
しばらく前までは形をとどめ「マムシやクマの巣になるから」と窓に金網が張ってあったのも見えたそうですが、崩れてしまっていました。
人に知られず、そっと忘れられていく集落。そんな場所があちこちにあるのでしょうか。でも、ここを「いつか帰りたい場所」として、胸の中に刻み付けている人もどこかにいるのでしょうね。もし、歩古丹小学校ご出身・ご関係の方がいらっしゃいましたら、ぜひ編集部にご一報を! お話を聞かせてください。
(ひろみ) |