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TOHOHO日記
お父さん だいすき。
2010.7.27
「もう一つの富良野・美瑛」で紹介した
ナブの家(P98-99)は、
鳥がたくさんやって来る森の中のカフェです。

店名は、店主の山口さんが大好きな小説の主人公から付けられました。
それは、リチャード・フォードというイギリスの作家が書いた
『銀の森の少年』という物語。
銀の森でアナグマの夫妻に育てられた少年・ナブが、
森の仲間たちと暮らす中で、たくましく育っていくという
ファンタジー小説です。
(ちょっと『ジャングルブック』みたいな感じでしょうか?)
カフェを取り囲んでいる森を、山口さんはこっそり「銀の森」と呼んでいるらしいです。
店の裏手は清々しい森になっています。小さなツリーハウスがあったり、ブランコがあったり、カフェで一服した後、森の中でぼんやりできる贅沢なお店です

さて、このカフェには真っ白でかわいい「サム」という犬がいます。

実はサムも店名の由来になった小説に出てくる登場人(?)物の名前。
主人公のナブと仲の良い、しっかりもので勇敢な犬です。
「ストーリーの中では、すごく頼りがいのある犬なんだけどね、
うちのサムは全然違うんだよね〜」
と笑う山口さん。

サムは、元気がよくてはつらつとしているけれど
お客さんを威嚇しないし、
決して店の中に入って来ることもない。
山口さんの言うことには、きちんと応えるお利口さん。
と私には見えたのですが、
実は、お父さん(山口裕さん)がいなくなると、
突如シューーンとして、この賢い雰囲気が影をひそめてしまうらしいのです。
この写真を見たとき、私の好きな歌の
♪愛されることを知らない、まっすぐな犬になりたい
という歌詞が私の頭にポンと浮かんできました。サムの目がホントにまっすぐ

妻の洋子さんいわく
「お父さんが仕事で家を空けるときは、ちゃんと言い聞かせておかないと寂しすぎて食欲はなくなるし、ひどいときは歩けなくなったりするんですよ」

取材が始まり、山口さんに話を聞くために
サムはしばらくの間、放っておかれることになりました。
すると、山口さんの見えるところをウロウロ。
じぃっと物欲しそうな目で取材の様子を見つめています。
その気配を察して、山口さんがサムのそばへ寄っていくと
落ち着きなくぴょんぴょんととびはね、
ちぎれんばかりにしっぽをふって、山口さんの膝の上へ乗ろうとします。
その喜びようと言ったら
想い焦がれた恋人にやっと再会できたかのよう
(とは、言い過ぎか…)。
さらには、腕や顔をぺろぺろなめて、いかに山口さんが好きか
をアピールするサム。
外での取材中はほぼこんな具合。山口さんに夢中で私やカメラマンは全く無視です(笑)

二人(?)のラブラブっぷりを横目で見ながら
「私がいたってダメなのよねぇ、サムは。お父さんじゃないと」
と洋子さんはちょっと寂しそうです。

ほんの1時間ほど放っておかれただけで
こんななのだから、数日家を空けたら歩けなくなるっていうのも
まんざら大袈裟ではないのかも…。
結局、サムが寂しがるので取材の半分は
店の外で行われることになり
その間、私は二人の仲良しぶりを見せつけられたのでした。
もちろん山口さんもサムが大好き。相思相愛の二人なのです

しかし、激しい愛だなぁ。
一度はそんなふうに誰かに想われてみたいもんですよね(笑)。
ナブの家はサムがいるだけじゃなく、気持ちをリラックスさせてくれる
リンデンティーや、パンがサクサクのホットサンドが楽しめる、とってもすてきなカフェです。近くを通ってみれば
「気になる」理由もわかるはず。ぜひ足を運んでみてください。
おススメです!

(みさと)
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